ピロリ菌 とは
ヘリコバクター・ピロリ( ピロリ菌 )は萎縮性胃炎をもたらす菌として知られ、萎縮性胃炎はのちに胃がんとなるリスクがあるとされています。
胃の中はpH1~2の強塩酸で、ほとんどの細菌は生存できません。しかしピロリ菌はウレアーゼという酵素を持っており、尿素を分解してアンモニアで体を覆うことができます。これで塩酸を中和できるので胃の中でも生存が可能となります。
感染経路は経口感染、幼少期に生水などから感染しているのではないかと言われていますが、定かではありません。
検査方法
現在は非侵襲的な検査が一般的になっています。
ここでは4つの非侵襲試験を紹介します。
尿素呼気試験
尿素の炭素を同位体に置き換えたもの13CO(NH2)2を飲み、ピロリ菌が分解した時に発生する13CO2を検出する方法です。
便中抗原検査
うっかり流されて便に排出されたピロリ菌を検出する方法です。ピロリ菌そのものですから”抗原”ですね。
血中抗体検査
アンモニアで覆われていても人体はピロリ菌を感知して異物と判断し、抗体を作ります。抗体値が異常に高いと感染が疑われます。
尿中抗体検査
血中抗体もいずれは尿に排出されます。これを検知することで感染を疑う検査です。
在宅で検査できます
上の尿素呼気試験だけは医療機関でなければ受けられないでしょうが、他の3つの試験は在宅でも受けられます。
つい先日、在宅腫瘍マーカー検査について記事を書きましたが、こちらでも取り扱っておられますね。
こちらでは『胃がんリスクABC検査』というコースでピロリ菌の抗体検査を受けられるようです。同時に血中ペプシノゲン(胃液に含まれる酵素ペプシンの前駆物質)を検査することで胃粘膜がどれくらい萎縮しているか予測してくれます。
胃の状態が気になる方は利用されてみてはいかがでしょうか。